読みたくなる記事タイトルの7パターン
|「ウェブサイトやブログでは、記事のタイトルが大事」というのはわかるんですが、なかなかいい答えが出てこないものです。
あまりに激しく釣ったタイトルも、確かに面白そうではあるけれど、みててやっぱり「あ、コリャ釣りだな」という感想が一瞬頭をよぎるのも確かでしょう。僕も時々やりますけどね
#・・・って、この記事のタイトル自体がちょっとそれっぽいですね(笑)
じゃぁ、面白そうに感じられて、せっかく来てくれた人がページを読んでくれて、なおかつ、”釣り臭” がなるべく無臭に近いものってどんなだろう、と考えてみました。
僕は主にプログラマーや IT 系の人向けの情報サイトをセッセと書いているので、その方面限定ということで・・・あちこちのサイトを歩き回って、僕が思わずクリックしそうになったタイトルを書き出し、それぞれ、なぜ興味を惹かれたか。
興味をひいたタイトルをカテゴリ分けすると、およそ次の7つの “感じ” に分けられました。
- 速報感
- 情報の豊富感
- 鋭い視点、専門家の話が聞ける感
- 今まで分からなかった難解なことがわかりやすく説明してある感
- わかっていると思っていたことの難解、デリケートな側面を解説している感
- 常識・ビジネスマナーなど、知っていて当然、知らないとダメ感
- 仕事上の一般的な問題を解決できる感
僕が考えたことがどういうことか順番にお話しします。
(1) 速報感 「~か」「~へ」
7感のうちの1個目は「速報感」です。
情報サイトをみていれば、やはり何かしたら新しい情報を知りたいものです。メーカーなどが新しい製品を発表するなどしたなら、早くそれの情報を知りたいものです。
そのときに、「・・・を発表」「・・・がリリース」という書き方をするのも悪くはないでしょうが、それだとニュースリリース的なハッキリした事実が書いてある感じがします。
そこで半回転ひねり、「・・・か」とか「・・・へ」と見出しをつけます。
例えば、「マイクロソフト、Android OS を採用か」 とか「次期 IE 10 は Webkit 採用へ」 とか、そういう書き方をします。
注. この記事の例文はあくまでも例文であって事実ではありません(少なくとも事実とは限りません)
見出しの末尾に「か」とか「へ」と書き、情報にやや不確かな感じを出すことで、その情報が裏付けが十分にとれていないくらいの速報であるような印象を読者に与えています。
(2) 情報の豊富感 「前編」「第15回」
情報はちょっとしか書いていないより、たくさん書いていた方が嬉しいはずです。
情報がたくさんであるように見せ、それでいて、読み切りになっていて読みやすそうだ、と読者に思わせる見出し例は次のようなものです。
- 「前編・後編」
- 「第15回」
情報はたくさんありますよ。だけど、細切れになっているから読みやすいですよ。というのがこの手の見出しです。
(3) 鋭い視点、専門家の話が聞ける感
わざわざインターネット上で情報を探し回るわけですから、身近にいないような専門家の話が聞けたら嬉しいでしょう。テレビでも評論家の人がコメントを差し挟むのはよくあることです。
何やらデキる人の話が聞けそうだな、とおもわせるのは次のパターンでした。
- 「~の問題点」(皆が気づかない問題点を指摘出来るなんてスゴいな)
- 「はたして・・・だろうか」(こちらも同様。みんなと考えが違うぞ、と思わせる)
- 「・・・はどうなる?」(読者と同じ目線の疑問を語り、それに答えてみせる)
例. 「Windows Phone はこの先どうなる?」(こうなる、ということが書いてあるはずだと思わせる) - 「記者の眼」(これを取材している担当者はさぞ詳しいだろう、と思う)
(4) 今まで分からなかった難解なことがわかりやすく説明してある感 「そうだったのか!」
名前や言葉は聞いたことあるけど、それがどんなものかよく分からない、というのはよくあるものです。全然分からない分けではないが、どうもスッキリしていない、そういうポイントはあるでしょう。
元 NHK アナウンサーで解説の名手として知られる池上彰さんの「そうだったのか!」シリーズは、万人に受けるべくして受けたといえます。
この手の興味を引くパターンはこちらです。
- 「そうだったのか」
例. 「そうだったのか!スティーブ・ジョブズ」 - 「やり直し・・・」
- 「今からはじめる・・・」
ある程度知っていることすら、自分の知らないことも書いていそうだな、と思わせるパワーがあります。
(5) わかっていると思っていたことの難解、デリケートな側面を解説している感 「正しい・・・」「賢い・・・」
このパターンは前のパターンと違って、読者が知らないとは思っていない、あるいは簡単だと思っている事柄について、「実はもっとこんなところに気をつけるといいですよ」と教えるパターンです。
- 「正しい・・・の方法」
例. 「正しい HTML の書き方」 (エ?正当な HTML ってこんなにいろいろあるの?) - 「賢い・・・」
例. 「賢い HTML の書き方」 - 「・・・はウソ?」
例. 「Windows Phone で電話がかけられる、はウソ?」(え?当然かけられるんじゃなかったの?)
(6) 常識・ビジネスマナーなど、知っていて当然、知らないとダメ感
「この程度は常識だよ」
「え?知らないの?当たり前でしょ」
と言われ、密かに悔しい思いをしたことのある人は多いのではないでしょうか。
僕も最初は先輩から、こんな言葉を連発されたものです・・・(しみじみ)
日本人の美徳としても、あまり「常識」から逸脱したことを好まない人は多いものです。このパターンではそんな心理を利用して記事を読ませにかかります。
- 「知っておくべき・・・」
例. 「新人プログラマーでも知っておくべきコマンド集」 - 「・・・の常識」
例. 「ビジネス文書、書き方の常識」(やばい、これを知らないと怒られる) - 「定番・・・」
このパターンでは不安をあおるのがポイントのようです。
(7) 仕事上の一般的な問題を解決できる感
パソコンに向かって情報を見るのは、仕事の息抜き、お昼休みの日課、という人も少なくありません。逆に家に帰っても趣味でコードを書きつづける人って、意外と少ないですしね。
そんな時の息抜き、ちょっとした読み物で、仕事での一般的な問題を解決できるヒントがあるなら嬉しいものです。
- 「給料アップのための・・・」
- 「・・・な上司と付き合う方法」
- 「・・・の効率をあげる」
以上、参考になるポイントがあったでしょうか。
そういえば記事のタイトルではなく、中身については考えてなかったので、また別の機会に考えてみたいと思います(笑)